債務整理をするとブラックリストに掲載されるということはよく言われています。このブラックリストに掲載されてしまうと借金ができなくなる、公民権が停止されるというようなことが言われることもあるのですが、実はそういった認識はあまり正しいとはいえません。まずこのブラックリストというものは、本来の金融業界には存在していないのです。あくまでも債務整理の情報はブラックリストが作られるのではなく、信用情報に一定期間、記載されるだけです。
信用情報というのは借金をしたことがある人ならば、必ず作られている情報です。住宅ローンやマイカーローンは当然のこととして、消費者金融の借り入れ、クレジットカードに至るまで、業者からお金を借りたのであればそれはまず信用情報に記載されることになります。そのため「ブラックリストが作られる」という認識は正しいとはいえません。さらに言えば、この信用情報に記載された情報に関してはそれぞれ掲載の年数が決められています。
最も長く情報が残る自己破産であっても10年が経過すれば原則として情報が抹消されますから、その後になればまた通常の人と同じようにお金を借りることができます。そのため、「債務整理をするとお金が借りられなくなる」ということもやはり違うのです。そして最後に公民権についてですが、これが停止されるということはまずありません。そもそも債務整理は法的に認められた手段なのですから、それを犯罪として咎められたり、公民権が停止されるということはあり得ないのです。
こうしたことを勘違いしたままだと必要な時に債務整理という選択が取れなくなることもありますから、かならず覚えておきましょう。