債務整理を専門家に依頼するという際には、まず弁護士と司法書士のどちらに依頼をするかを考える必要があります。これら二つの専門家の違いは中々説明しろと言われても難しく、「弁護士は裁判で容疑者を弁護する人」という程度にしかわからない人が少なくありません。ですがこれら二つの専門家は専門とする分野が異なるため、債務整理においてもその業務内容に違いが出てきます。ではどちらに依頼をするべきかというと、これは可能であれば弁護士の方が良いと言えます。
これはどうしてかというと、債務整理において司法書士だと出来ない手続きがあるからです。特に問題になってくるのが、司法書士が案件として取り扱える金額は140万円以下に制限されることがあります。数十万円程度の債務であれば対処してもらうことができますが、140万円以上になってくると司法書士では取り扱うことが出来ない案件になります。加えて司法書士は弁護士と違い、破産・民事再生等の申立ても出来ないとされています。
そのため司法書士に依頼をした場合には実際の申し立てなどは本人が行う必要があるのです。もちろん司法書士はそうした作業に関してアドバイスや補助をしてくれますが、実際の手続きは本人が行うことになります。こうしたことを考えると、最初から弁護士に依頼をした方がスムーズに債務整理の手続きができるのです。任意整理など債権者との直接交渉であれば司法書士でも良いのですが、高額の債務問題を抱えている場合や自己破産を視野に入れている場合は弁護士に依頼をしましょう。